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NHK受信料を支払拒否できる場合を考えてみる 

平成29年12月9日

 




まず,2点断っておくが,私の家にはテレビがない。観たい番組があるときは,複数の知人に録画してもらったものをメールなどで送ってもらうか,ネットの動画配信サイトで観るようにしているので,私個人の受信料支払は問題にならない。

 

それと,これから書くことは,万人に違法行為を奨励するものでもない。

 

道義には反するかもしれない。だが,それはNHKには言われたくない。

 

これまでNHKは,相手の法的無知に付け込んで,時効にかかった受信料を請求して払わせるようなことをやってきている。

 

三下の消費者金融でもあるまいし,NHKのような天下の大組織がそのようなことをやっているとなると,庶民感情として道義上許せるものではない。

 

今回の最高裁判決文は,A4用紙で27ページに及ぶが,判決内容の要旨は,大手メディアや識者がすでに書いているので,当ブログでは,判決全体の論評は割愛したい。

 

判決全文を読むと,この裁判でNHKは,とんでもない主張をしていたことがわかる。

 

判決文13ページによると,NHKは,「テレビ設置者は,テレビ設置後にNHKと受信契約を結ばなければならず,それを怠れば債務不履行(履行遅滞)になる」旨の主張をしていたのである。


(判決文では、受信設置者といっているが,ここではわかりやすくテレビ設置者と言い換えておく)

 

このNHKの主張が認められれば,受信契約者のほぼ100パーセントが債務不履行となり,テレビ設置日から今日までの遅延賠償金を請求されることになっていただろう。

 

だが,13ページによると,最高裁も,さすがにNHKのこの主張は退けた。常識的に考えると,あたりまえである。このような主張をしてくること自体何でもありで,狂っているとしか言いようがない。

 

判決文15ページでは,テレビ「設置」者には例外なく受信料支払義務があると言っているが,任意に契約を結んでいない者に対しては,裁判によらなければ契約が成立したことにはならない旨述べている。

 


 テレビの「設置」の定義について,ワンセグNHK受信料訴訟で水戸地裁は「受信設備を使用できる状態に置くこと」と述べている。受信設備とはテレビのことである。まだ最高裁判決は出ていないが,この定義に争いはないと思われる。

 

この定義によれば,テレビが家や建物に常置されていても,「使用できる状態に設置」して置いていなければ,直ちに受信契約の是非は問題とはならないことになる。

 

だが,テレビを「設置」しているかどうかは,建物の外観や構造にもよるが,NHKは確認しようがない。

 

言い換えると,NHKは,憶測で我々庶民のテレビ所有の有無を判断して,訴訟を起こし,我々に契約締結を強制するという事態は起こりようがない。

 

つまり,現時点で契約していない者は,NHKに事実を告知して,契約を結ぶ義務はないという結論になる。

 

ウソをつけとは言わない。聞かれたら黙秘して,速やかに退去するようお願いする。しつこく食い下がるようなら,不退去罪で警察に通報する。

 

12月6日の朝日新聞は,「NHK受信契約、テレビあれば「義務」 最高裁が初判断」の見出しを掲げていたが,これは誤りということになる。

 

テレビがあっても,押入れに保管したまま,あるいは,むき出しでも,アンテナ線から離れたところに常置し,室内アンテナもなければ,受信契約締結は問題とはならないからである。

 

このことは,判決文10ページで「現実に原告の放送を受信するか否かを問わず,受信設備を設置することにより原告の放送を受信することのできる環境にある者に広く公平に負担を求める」云々と述べていることからも明らかである。ここでいう原告とは,NHKのことである。

 

では,すでに受信契約を結んでいるテレビ設置者はどうすべきか。

 

繰り返しになるが,判決は,「現実にNHKを観ているかどうかは関係なく,テレビがあって,NHKを受信することができる環境にある者」に支払義務があると言っている。

 

だとしたら,「NHKの放送を受信することが出来」ない「環境」に置けば,支払義務はないことになる。

 

具体的には,NHKだけが映らないようにテレビを改造すれば,「NHKを受信することができる環境にある」とはいえないことになる。

 

そうなると,すでに結んだ受信契約に基づく受信料支払債務は発生する余地がなくなる。

 

ただ,この解釈には,問題があるかといわれれば,ある。

 

テレビを改造したことによってNHKの受信料請求権が後発的不能で消滅したとなると,危険負担の債権者主義が適用されないかということが問題となりえよう。

 

要するに,テレビ設置者は,NHKを観られない状態に置いたとしても、受信料だけは支払わなくてはならなくなるという解釈もありえなくはない、のである。

 

そこで,受信契約を結んだ者にとって一番いい結論は,メーカーが,はじめからNHKを受信できないテレビを作って,それを新たに我々が買って,今のテレビを使わないようにする,ということになる。

 

判決によると,国民にはテレビを自由に見る権利はないという。

 

この解釈にも驚いたが,NHKの映らないテレビで他局の放送を観たところで,NHK以外は誰も損をしないので,法的権利があろうがなかろうが,現実問題として,観る側にとってはたいして重要な話ではない。

 

ただし,そうなると今度はNHKがメーカーを訴える可能性が出てくるが,我々庶民の立場からすれば,それはそれで10年ぐらい裁判をやってくれということになる。その間,問題が猶予されることになるからである。

 

裁判でメーカーは負けるだろうが,それならそれで,我々としては支払を拒む理由をまた新たに考えればいいということになる。




 

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2 Comments

反利権主義者森田研究員  

特殊法人、独立行政法人は利権の塊

特殊法人、独立行政法人は利権の塊。その最たるものがNHK。
都合次第で公益団体と民間企業の顔を使い分ける何でも有りのご都合主義。
この手の組織は石を投げたらコネ職員・縁故採用職員に当たると言っても過言ではない。コネ採用・縁故採用お手盛り人事がまかり通るような時代遅れな腐敗組織には断固反対。もちろん完全民営化すればコネ採用・縁故採用も自己責任で勝手にして頂けばよい。
利権まみれの特殊法人、独立行政法人は早急に廃止すべきであろう。

2017/12/10 (Sun) 13:52 | REPLY |   

-  

To 反利権主義者森田研究員さん

特殊法人批判は日本最大のタブーのひとつです。

民主党の石井さんは無念でした。

森田研究員さんの勇気と気概に敬服いたします。

2017/12/10 (Sun) 17:58 | REPLY |   

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