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日本も韓国も政争の具に利用しているだけの輸出規制問題 

2019年8月4日

 


 

安倍政権による韓国への輸出規制強化について,以前,本ブログでは,

 

参院選挙の話題から有権者の目をそらすための目くらましであり,さらに,

参議院選挙中に,自民党の右派支持層らを喜ばすために仕掛けたパフォーマンスにすぎないとも指摘した。

 

元経産省の古賀茂明氏も,週刊プレイボーイの連載で,参院選の選挙パフォである旨の指摘をしているが,

 

8月2日付のフォーブスJAPANも,

 

「日本政府や経済産業省は「あれ(輸出規制措置)は韓国にお灸をすえたのであって、さらなる輸出規制強化や禁輸を考えているわけではない」というのが本音のようだ。」

 

と記述している。

 

冷静に考えれば,今回の輸出規制措置は,米中の貿易戦争のような大げさな話ではないのだが,

 

大メディアが煽りすぎて,安倍政権も引っ込みがつかなくなり,支持率低迷の韓国政府がそれを利用し始めるという構図に最近は転化してきたように思える。

 

事実,文政権の支持率が,日本叩きのおかげで上昇の兆しを見せている。

 

まず,そもそも日本が輸出規制を強化したところで,韓国は第三国経由で輸入すればよく,

 

ホワイト国対象外,といっても,通常審査に戻るだけで,日本から輸出そのものが規制されるというわけでもない。

 

また,韓国政府も企業も,日本のこのような動きを事前に察知して,昨年からさまざまな手立てを講じている。

 

たとえば,サムソンは,台湾メーカーとフッ化水素の供給契約を結び,生産プラントの増設契約も締結しているし,中国メーカーも参入している。

 

また,サムソンらの主力商品のNAND型フラッシュメモリー,DRAMには,今回の規制対象のレジストには,あまり使用されることがない。

 

たとえ使用しても,欧州から調達すれば足りる量だと思われる。

 

輸出規制強化で困るのは、むしろ日本のメーカーの方である。お客さんを失う結果となるので,たとえば,フッ化水素を扱う中堅企業には死活問題である。

 

ただでさえ,日本の半導体産業は技術的に世界に遅れをとっており,加えて,貴重な取引先まで失うともなれば,

 

今回の措置で最も打撃を受けるのは,韓国ではなく,日本の半導体産業であると考えるべきだろう。

 

そこで問題は,安倍政権が今回の騒動の着地点をどこに置いているかである。

 

安倍政権には,愚策とわかっていながら,いったん決めたことについては,撤回を考慮することなく,前に進んでいってしまう硬直性がある。

 

米国が説得すれば,事態はたやすく収束に向かうだろうが,その米国も中国と貿易戦争の最中ときているので,この問題の仲介役としては不適である。事実,先日のポンペオ仲介は,不発に終わっている。

 

安倍政権が年末の解散総選挙を目論んでいるとすれば,あまり考えたくはないのだが,今回の騒動を意図的にずるずる引き延ばす可能性がある。

 

そのことは,沈没寸前の文政権側から見ても,日本叩きの材料が図らずも継続提供されることになるので,悪い話ではないともいえる。

 

いずれにせよ,今回の輸出規制問題が,日韓ともに,国民不在の政争の具に利用されていることだけは確かである。




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