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イラン外相の訪日は安倍無能外交汚名返上のチャンスとなるか 

2019年5月17日

 


 

丸山穂高衆院議員が「戦争をしないと北方領土を取り返せない」旨の発言をした問題で,野党各党が責めるのはともかく,自公議員及びこれら政党支持者らが彼を非難する資格などない。

 

2015年9月,自民党,公明党らの議員は,集団的自衛権を法制化した。

 

集団的自衛権とは,米国などの同盟国が攻撃されたとき、それを日本への攻撃と見なし、日本が海外に出て反撃・戦争できる権利をいう。

 

これを定めた法案決議に賛成した自公は,戦争を手段として事態収拾を試みることを明確に認めたということなのだから,丸山議員をことさらに非難できる立場にはないのである。

 

ただ,今回の丸山の発言は,表現としていささかド直球すぎた。録音された発言内容を何度か聞いたが,あれだけあからさまに述べては誰彼から顰蹙を買われても仕方がない。

 

同じ事を言うにしても,公明党のようにウソとごまかし表現で文面を繕うべきだった。そのような見方から評価すれば,丸山は山口那津男代表らと違って,案外真っ正直な男ではないかもいえる。

 

それはともかく,2014年に安倍政権は,集団的自衛権法制化の根拠の一つとして,イランによるホルムズ海峡封鎖の事例を採り上げて説明していた。

 

ここ数日,米国による対イランの敵視政策がヒートアップしており,対抗策としてイランは,原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖を示唆していた。

 

先日,河野外相は,記者会見で,ホルムズ海峡の封鎖可能性への懸念を表明した。

 

日本の懸念を払拭するためというわけではないだろうが,15日にイラン外相のザリフ氏が緊急来日し,翌日16日に安倍総理と会談した。

 

ザリフ氏は,昨年外相辞任を決意していたが,最高指導者のハメネイ師が強く慰留に努め,今日に至っている。

 

政治家として優れた見識を有し,ロウハニ政権の中心的人物ともいえる重鎮が緊急来日して安倍政権を頼ってきた,この事実は特筆すべきことだと思う。

 

米国隷属,無能外交を繰り返している安倍政権を中東の大国イランが頼ってきたのである。これは安倍総理,日本にとって非常に誇らしいことではないか。

 

外相は,緊急来日の真の目的を明らかにしていないが,NHKはこの点について,慶應義塾大学の田中浩一郎教授の見解を引用し,


サミットの議長国を務める日本に対し、議論がイランに不利にならないよう働きかけるねらいがあるのではと伝えている。

 

確かにそれも今回の会談の一部内容になりうるが,中心議題は別にあるのではないか。

 

イラン国内の喫緊の問題は,極論すれば経済だけである。

 

5月4日,ロウハニ大統領は,国民向けの演説で「生産力を向上させることで、輸出を増やしていかなければならない」と述べ、原油以外の分野でも輸出を強化していく方針を明らかにしていた

 

原油輸出減少だけが経済問題ではないということである。この点につき,友好国日本が望む最大限の経済協力体制をイランが約束した可能性はある。

 

ザリフ外相が経済問題で安倍,河野氏に細かい話をしにきたとは思わないが,ここ数年,20代の失業率が30パーセント超というイランが日本を頼りにする最大の話題はそれだろう。

 

日本が対米従属であることなどイランは無論百も承知なので,安倍政権に対して,米国を差し置いた外交上の独自の主張をイランがそもそも期待するわけがない。

 

先に紹介した「サミットの議長国を務める日本に対し、議論がイランに不利にならないよう働きかけるねらい」などという学者の意見を伝えているNHK情報は本質ではない。

 

安倍政権が親分米国の機嫌を損ねずに,原油取引以外でイランに協力できることはいくつかある。

 

ここでは細かいことは書かないが,安倍氏が米国の利益を最優先して,外交関係樹立90周年を迎えたイランとの友好関係を根絶させることのないよう強く願う。




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