FC2ブログ

安倍政権下で北方領土2島返還は100パーセントありえない 

平成30年12月6日

 


 

 

来年7月,衆参ダブル実施の可能性を指摘する声が高まっている。

 

だが,アベノミクスは成果なし,憲法改正の頓挫も確実となり,安倍与党には胸を張って成果を強調できる事柄がない。

 

それゆえ,ここにきて浮上しているのがロシアとの平和条約締結と北方領土返還実現である。


安倍氏はこれを選挙戦の目玉にしようと画策しているのではと憶測する有識者らがいる。

 

だが,安倍政権の下では4島返還はもちろん,2島返還も不可能である。平和条約締結は,領土問題を棚上げすれば十分可能だが,果たしてどうだろうか。

 

安倍氏は,4島一括ではなく,2島返還に舵を切ったとの報道がなされているが,安倍氏の言動はあいまいで,日本政府の確定的な方針は,今のところ定まっていないと見るべきである。

 

ただ,2島返還報道が政府周辺から流れてくる位だから,ダレスの恫喝も賞味期限が切れかかっているということなのか。

 

それはともかく,北方領土問題を考える際,日本は,1951年のサンフランシスコ講和条約締結時に,国後島と択捉島を放棄しており,国会でも政府委員がそれを認めているという事実を認識しておく必要がある。

 

即ち,条約署名後,同年の国会で、西村熊雄外務省条約局長が、吉田茂首相の前で,


「千島列島の範囲とは北千島と南千島の両者を含む。その一方で歯舞と色丹は千島に含まれないことはアメリカ外務当局も明言している」旨の答弁をしているのである。

 

徴用工訴訟で,日本政府は,韓国に国際法を守れと啖呵を切っておきながら,自分たちは4島返還実現に固執するという矛盾を犯している。

 

はっきりしているのは,日本政府は,同条約で歯舞諸島と色丹島を放棄していないということである。よって,日本政府は,今後この2島返還交渉に全力投球すべきであるというのが筋ではないか。

 

だが,また結論に戻るが,安倍政権の下で2島が返ってくることはありえない。

 

理由は,領土返還に向けた具体的戦略が日本政府には全くないからである。12月3日の国会での河野外相の答弁がそのことを証明している。

 

国民民主の前原誠司氏が,「平和条約を締結する際に,ロシアが実効支配しているクリミアやウクライナ東部をロシア領として認めろと言ってきたらどうするのか」と,河野に迫ったが

 

河野は何も答えられなかった。

 

米国の元エージェントで,先の衆院選で野党共闘をぶち壊した前原だが,この質問はなかなか鋭い。

 

平和条約には,双方の領土,国境を認めるという条項を入れるのが通常である。

 

よって,日露で平和条約を結ぶ際には,日本はクリミアやウクライナ東部をロシアの領土として認める一方,竹島や尖閣は日本の領土であることを認めさせるという交渉が行われるはずである。

 

あるいは,第三国条項を入れるという手もある。

 

第三国条項とは,「この条約は第三国との関係に関する各締約国の立場に影響を及ぼすものではない」旨の文言をいうが,これを入れることによって,

 

お互いの領土問題に,お互いがノータッチの態度をとることが可能となる。

 

実際,このような日露の交渉はありうるのか。まずありえない。

 

クリミア,ウクライナ問題は,ロシアはもちろん,米国にとっても核心的利益に関わる問題であり,子分の日本の無関心を親分の米国が許さないからである。

 

何よりも,ロシアの実効支配を認めれば,欧州諸国からも総スカンをくらうことは必至である。


河野は「クリミアやウクライナ情勢は平和的に解決されるのが望ましい」などと言っていたが,平和的どころか,今後さらに紛争が拡大する可能性の方が高いと筆者は見ている。

 

その根拠は後日に譲るとして,要するに,日本政府には良くも悪くも裏の戦略がないのである。

 

改正入管法と改正水道法の審議を見ていてもわかるように,


理屈などどうでもいいといわんばかりに,大資本の利益拡大のためだけに制度を作り変えるという,非常にわかりやすいルール作りをしている。ここには裏も何もない。

 

平和条約の方はというと,これもわかりやすいが,己の政治的野心の満足と選挙に向けた実績作りのために俎上に上げているだけである。

 

安倍総理のことである。領土問題を棚上げにして,来年7月までに締結してしまう可能性は十分ある。

 

だが,対米国だけでなく,ロシアに対しても売国政策を決行するなら,立憲民主を中心とした主要野党にとっては来年の選挙は追い風になるだろう。






スポンサーサイト

0 Comments

Leave a comment