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安倍陣営の手の内を知る格好のサンプルとなった沖縄知事選 

平成30年9月29日

 


 

今回の沖縄知事選を,安倍総理の政権運営を左右する天下分け目の戦いであると評する有識者たちがいるが,そこまで大げさではないと思う。

 

安倍政権が支援する佐喜真淳氏は,基地問題に沈黙して沖縄振興による経済効果を訴えているが,メディアのほとんどは,今回の選挙を辺野古移設の是非を最大の争点として伝えている。

 

大多数の沖縄県民も,今回の選挙の最大テーマを基地移設問題であると認識しているものと思われる。が,私が今回の選挙に関心が薄いのは,まさにその点にある。

 

つまり,辺野古移設問題は,司法の場で決着済みも同然の状況であり,誰が知事になっても時すでに遅く,今更どうにもならない問題だと言えるからである。

 

どうにもならなくなった最大の原因は,翁長前知事の怠慢に求めることができる。

 

沖縄県が名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回に踏み切ったのは,8月31日だった。

 

だが,すでに工事の下準備がほぼできあがった段階での白紙撤回など,通常の民事訴訟ならともかく,行政訴訟において裁判所が認めるとは思えない。

 

本来ならば,翁長前知事が生前に,それも当選直後に権限を行使すべきだったが,彼はあえてそれを怠った。

 

翁長氏の不義理については,過去に当ブログで2度ほど詳述しているので,そちらの記事をご覧いただきたい。すでに故人となった現在,3度目の酷評は気がとがめるので今回は遠慮しておくが,ともかく,今となっては,どうにもならない問題になってしまったことだけは確かである。

 

ただ,今回の選挙結果が,今後の安倍氏の政権運営を左右していくことは間違いない。その意味では,今回の選挙に関し,個人的に全く関心がないわけでもない。

 

安倍官邸は,佐喜真氏を勝たせるべく,あの手この手を使って,選挙戦に介入してきたが,

 

来年の地方統一選,参院選(もしくは衆参ダブル)選挙を,それこそ天下分け目と位置づけたい野党側陣営からすれば,今回の選挙は,安倍官邸の手の内を知る格好の題材になったのではないだろうか。

 

そのような側面から俯瞰すれば,今回の選挙は,興味深いものになったと言ってよいのかもしれない。

 

今回の安倍官邸の選挙戦術はどのようなものだったか。

 

どこの国でも,対立候補者のネガティブキャンペーンと有形無形の利益供与は王道的戦略として実行されており,この点に関しては,わが国の選挙も例外ではないといえる。

 

だが,今回の玉城氏に対するネガティブキャンペーンは,ことごとく失敗した。

 

官邸が情報を流した自由党小沢一郎代表の別荘建築や玉城氏の政治資金規正法違反の疑いなど,醜聞として拡散されているとまではいえない。

 

小沢の不動産錬金術など今さら誰も興味を持っていないだろうし,たとえ新潮の記事が事実だとしても,法的に何の問題もない話だからである。

 

玉城氏の寄付金120万円収支報告書不記載は多少痛い話だが,氏の秘書はともかく,この金額では,玉城氏に司直の手が及ぶことはないと思われる。

 

120万で玉城氏が逮捕されて,3億2千万円の虚偽記載に加えて,証拠のパソコンを破壊したドリル優子が何のお咎めもなしというのでは不公平極まりない。

 

公明党の遠山議員のデマ拡散作戦も失敗した。逆に,自身の政治資金規正法違反が問題視されるなど,間抜けもいいところである。

 

デマ情報には名誉毀損で対抗できるが,政治資金規正法違反は法律問題なので,違反が事実ならばどうしようもない。立憲を中心とする主要野党議員は,ぜひ虚偽記載の問題だけは気をつけてほしいと願う。

 

今回の選挙では,ネガティブキャンペーンの王道である下半身ネタは出てこなかった。野党議員がこれに対抗するには,与党議員らの下ネタ情報を独自調査して情報を入手しておくことが必要だろう。

 

核の抑止力ならぬ下ネタ情報の抑止力を独自に持たねばならないのである。

 

また,今回の選挙では,投票率を下げる意図で,気象兵器を用いて投票日当日の悪天候等を人為的に作出した疑いがある,と指摘する者がいる。

 

確かに,気象兵器の存在自体は,今や厳然たる事実だが,今回の選挙で使われたという証拠は,今のところ何も出ていない。よって,当ブログではとりあえずこの意見には与しないでおく。

 

ところで,今回安倍陣営が,野党票を分散させる目的の候補者擁立,いわば,かませ犬的候補者を擁立してこなかったのは予想外だった。

 

元那覇市議で、琉球料理研究家の渡口初美氏は知名度が高いが,氏は昨年7月の沖縄市議補欠選に立候補し,630票で落選している。

 

直近の選挙で,万票はおろか,1000票も取れない候補者が今回かませ犬に選抜されているはずがない。彼女は純粋に個人の意思で立候補しただけであろう。

 

このかませ犬擁立戦略については,後日改めて詳述したい。1人区で与党陣営にこれをやられると,主要野党は厳しい戦いを強いられることになる。野党陣営は,この戦略への対抗策を改めて考えておかなければならない。

 

いずれにせよ,日本の選挙は,諸外国に比べればまだおとなしい方である。

 

米国やロシア大統領選でも疑われた2重投票の不正や,途上国によくある選挙期間中の対立候補の暗殺がないだけ,日本の野党は対抗戦略を立てやすいといえる。

 

来年の地方統一選,参院選に向けた安倍陣営のよこしまな戦略を崩すことなど困難ではないといってよい。





 

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