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野党各党は日報問題にどのように向き合うべきか 

平成30年4月8日

 



イラク日報問題に続いて,南スーダンPKOの日報も隠蔽しているのでないかとの疑惑が浮上している。


多くの識者やメディアが,日報問題について「安倍政権の屋台骨を揺るがす大事件」との認識を示している。

 

本当にそうなのだろうか。

 

この問題の顛末を私なりに一言で言うならば,


「総理大臣としての安倍晋三氏の立場は,現状かつてないほど危うくなってきてはいるが、これ単独の問題としては,自公政権を瓦解させるほどの破壊力はもっていない」ということになる。

 


 確かに,日報問題は由々しきスキャンダルである。

 

だが,この問題だけで言えば,自衛隊員が戦闘に巻き込まれて殺害されている事実を隠していたとか,日報改ざん発覚などの事実がなければ,自公政権の維持、存続を目指す多くの議員にとっては,たいした痛手にはならないと考える。

 

昨年,あれだけ批判の矢面に立たされた当時の稲田朋美防衛大臣は,とっくに大臣を辞めていることから,彼女への責任追及手段は限られており,


また,大臣辞職後に行われた10月の衆院選では,小選挙区で圧倒的なトップ当選(2位とほぼダブルスコア)を果たしていることからもわかるように

 

今の日本国民は,政策面での失態や,事実の隠蔽,失言の類には非常に寛容になっている。つまり,日報問題で,内閣や自公の支持率は,多少の下落はあっても,おそらく微々たる数字にとどまると考えられるのである。

 

もちろん,政策面での失態に寛容と言っても,今日明日にでもハイパーインフレが起こり,国民の圧倒的大多数が今日の食事にも困るような日が来るなら話は別である。

 

だが,日常生活に目立った変化が起こらない限り,日本人は基本的に政治に無関心であり,前回前々回に自公に投票した有権者も,次回の選挙でまた同じ投票行動をとるはずである。

 

7日,立憲民主党の枝野代表は,イラク日報問題について,「防衛省・自衛隊をつくり直さなければならないぐらい深刻な問題」旨の発言をしているが,


この問題は野党にとっても両刃の剣になりかねない。

 

この問題に拘泥して時間をとられすぎると,森友問題疑惑追及に水をさすことになるからである。

 

政権批判の対象を拡散させてしまうと,とりわけ森友問題を含む安倍総理に対する追及が中途半端になり,時の経過によって結局逃げ切りを許してしまうというこれまでの失態を繰り返すことになりかねない。

 

これから野党には,安倍総理が「70年ぶりの大改革」と嘯く「働き方改革関連法案」を葬り去るという大業も控えている。

 

だが,この法案が国民の利益を侵害し,中身がいかにばかげた代物でも,安倍政権を追い詰めて退陣させてしまうほどのテーマにはならない。

 

つまり,安倍政権を瓦解させるには,森友問題を中心とした安倍政権の権力私物化の追及をベースに,やや比重を落として日報問題や働き方関連法案を攻め立てるという戦略が野党に求められているといえる。




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