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米朝首脳会談の不調を期待する日本の大多数の有識者ども 

平成30年3月31日

 


 

3月31日,河野太郎外相が,高知市内の講演で、北朝鮮による核開発の動向について「様々な情報で、北朝鮮の核関連施設周辺での動きはいまだに続いている」と述べた。

 

ここで「様々な情報」とは,いったいどこの誰からの情報だろうか。金正恩の中国訪問について,日本政府は,全く蚊帳の外に置かれた。中朝首脳会談はおろか,米朝首脳会談の計画でさえ,北朝鮮政府の動きを予測することはできなかった。

 

つまり,日本政府はもちろん,日本の学者,評論家,ジャーナリスト(以下,有識者と書く)も含めて,北朝鮮政府の動きを知る情報源など誰も持っていないのが真実なのである

 

それなのに,スリーパーセルと言われる北朝鮮のテロリストらが大阪に潜伏しているだの (これをテレビで公言したその三流学者は,そもそも研究者としては全くの論外だが)

 

4月に米軍が北朝鮮を空爆するだの(この評論家は今年に入って6月空爆説を唱えており,そのような本も出しているようだが)

 

とかく北朝鮮のことになると,誰も知らない、調べられないのをいいことに,デタラメな言説が大手を振って流布されているのが実情である。

 

昨年10月には,「12月になると北朝鮮危機が高まる。年末に選挙をやっている場合ではない。」などと根も葉もない虚言を吐いて (だが,大多数の日本国民は信用した)

 

「国難突破解散」と称して,まさかの解散選挙に踏み切った総理大臣がいたが,今回の河野の発言を見る限り,日本政府は,北朝鮮危機をあおることにまだ何らかの利用価値があると思いこんでいる節があるといえる。

 

日本政府だけではない。日本の有識者の9割以上の者たちも,「北朝鮮が非核化をすすめるはずがない」という考えを前提に,米朝首脳会談は確実に不調に終わることを期待して,その後の緊張状態を予測している。彼らにとっても,あおれば何か得があるということなのか。

 

それはさておき,そもそも北朝鮮が核開発を放棄することはありえないのだろうか。私はそうは思わない。

 

金正恩が望んでいるのは唯一,「金王朝体制の維持」である。このことは以前から有識者らも指摘していたが,3月30日に解除された機密文書もそのことを裏付けている。

 

私はハングル語,中国語が読めないので,以下,ニューズウィークに掲載された東京福祉大学交流センター長の遠藤誉氏のコラムから内容を抜粋するが

 

 

「韓国の聯合ニュースが、1987年の外交文書が機密解除され、本日公開した」

 

「それによれば、北朝鮮がアメリカに「韓国と連邦制中立国を創設したい」という意向を示していたとのこと。つまり北朝鮮は1987年に、「韓国との連邦制統一を経て中立国を創設するという提案を米ソ首脳会談に出席したソ連首脳を介して米国に密かに伝えていた」というのだ。30年以上たったことから、その機密文書が解除された。」(抜粋ここまで)

 

北朝鮮としては,自分たちの体制が守られるのなら,核兵器を持たなくても,中国が後ろ盾になってくれればそれでいいと考えても不思議ではない。

 

今回の中朝電撃首脳会談でも,空文化の危機にある中朝友好協力相互援助条約の再確認がなされた可能性がある。

 

それと,米朝首脳会談において,私が北朝鮮の非核化宣言がありうると予測する他の理由として,北朝鮮が通常兵器の開発もしくは購入にシフトチェンジする可能性を挙げたい。

 

「甘い考え」とのご指摘を受けるかもしれないが,通常兵器の開発は,現在世界的にも加速度的に進行しており,とりわけ米国,中国,ロシアでは,軍事素人の想像を超える兵器の開発が着々と進んでいるのが実情である。

 

3月28日,CNNが米戦略軍トップにいるとされるジョン・ハイテン司令官にインタビューしたところ,現在の米軍のミサイル防衛が通用しない新型の超音速兵器開発に、ロシアと中国が力を入れていると語ったという。

 

同氏や米軍高官によると、現行世代の米軍のミサイル検知衛星やレーダーでは、ロシアや中国が開発している新世代の兵器を検知するには不十分だという。ちなみに,超音速は一般的に、マッハ5(時速約6000キロ)より速い速度を表す。

 

中ロが開発して,それを北朝鮮に技術提供する,もしくは,手っ取り早く購入すれば、とかくカネがかかる核開発よりも安上がりである。

 

私は軍事の専門家ではないので,これ以上のことは踏み込まないでおくが,北朝鮮が自分たちを守る手段として,核兵器に代わる何かがあるのではないかと模索していることは,十分ありうると考える。

 

その文脈で考えれば,北朝鮮の非核化発言も十分可能性はあるといえるだろう。

 

当初,米朝首脳会談は5月中とも言われていたが,それ以降にずれ込む可能性も出てきた。いずれにしても,多くの有識者たちは,トランプが米朝首脳会談を受け入れたこと自体に批判的だが,私は6月のサッカーワールドカップ同様に,待ち遠しくて仕方がない。





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