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元スパイとその娘への攻撃は謀略の可能性が高い  

平成30年3月18日

 


 

 

ロシアの元スパイとその娘が英国で襲われ,意識不明の重体に陥っている。

 

3月4日の事件当時,フェンタニルと呼ばれる薬物が使用されたのではないかと海外メディアが伝えていたので,(たとえば,7日付のニューズウィークなど),9日付の当ブログでも,その情報に拠っていた。


だが,現在では神経剤が投与されたという見方が一般的なので,訂正させていただきたい。

 

犯行にはロシア政府が関わっていると西側諸国は断定しており,メディアもそのように伝えているが,現時点では信用できない。

 

今回の事件は,ロシアの国際的信用を失墜させるために西側が仕組んだ謀略の可能性がある。

 

理由は2つ。ここ1~2年の間に,世界で急激に存在感を示してきたロシアに西側が警戒感を示し始めてきたこと,


2つめは,3月4日の事件発生から今日に至るまで,ロシアを非難するためのシナリオがすでに用意されているかのように,段取りというか,手際がよすぎで,不自然,違和感のほうが強いこと,である。

 

1つ目の理由については,大長文になってしまうので,日を改めて述べる。今日は,2つ目の理由について,言及したい。

 

英国政府は,ロシアが事件に関与したとして,14日に23人のロシア外交官を国外追放する処分を発表した。この決定は事件発生からわずか10日後である。

 

この段階での英国政府の言い分だが,事件発生当時からロシアに対し事件の説明を求めていたという。ところがロシアが回答しなかったからとのことである。

 

だが,ロシアは当初から関与を否定し,むしろ捜査に協力すると述べていた上に,英国政府もロシア関与についての具体的な証拠を提示していない。唯一の証拠は,犯行に使われたとされる神経剤がロシア製だということだけである。

 

ロシアとしては,やってもいないことを何も説明することはできないだろう。

 

ところが,英国政府はロシア犯行を断定し,西側諸国に呼びかけて,何とその翌日の15日に米国、フランス、ドイツの各首脳との共同声明を出し、ロシア政府を名指しで非難した。

 

 

3月14日のわずか1日の間に,西側諸国に働きかけ,その翌日に共同声明の形式でロシアを非難しているのである。このすばやい対応は,13日までのロシア側の回答を待たずに,英国政府が結論ありきでその前から動いていたからという理由に求める以外ない。

 

翌日の15日,ロシアの外務次官であるリャブコフは,「「可能な限りのあらゆる確信を持って言おう。ソビエト連邦にもロシアにも、ノビチョクと呼ばれる毒物の開発計画はなかった」と述べている。

 

ところが,英国政府は,共同声明だけでは物足りなかったのか,翌日の16日には,今度はプーチン大統領関与説までほのめかした。証拠は示していない。

 

今回の暗殺に使用されたとされる神経剤がロシア製の最新兵器であるなら,英国の言い分にもまだ説得力がある。ところが,ノビチョクは,ソ連が開発した神経剤であり、1990年代前半までモスクワの施設で製造されていた東西冷戦時代の遺物であるとされている。

 

米国と並んで,最新兵器開発に余念がないロシアがこのような大昔の神経剤を,しかもご丁寧に,証拠が残ってしまうようなやり方で,異国の地であえて用いて,


つまり,かつて米国やパリで起こった疑惑のテロ事件のように,「私がやりました」と言わんばかりに,犯行現場にコーランなどの遺留品を残存させるのと同様の手口を用いたというのは,説得力がない。

 

また,英国政府は,この件の流れにあわせるかのように,翌日の17日には,英国政府が援助しているNGO「シリア人権監視団」に,ロシアを非難させている。何でも,アサド政権をアシストするために,16日に,ロシアがシリアの東グータ地区で空爆を行い,民間人80人が死亡したという。

 

ロシア政府は以前,同地区でアサド政権を支援していることは認めていたが,今回の空爆は否定している。この空爆事件は,ロシアが同地区での支援を認めていたことから,その言質をとって英政府がそれ(弱み)を利用しただけとも考えられる。そうだとすれば,この点はロシアの勇み足ではなかったかと思われる。

 

いずれにせよ,ロシア空軍が攻撃したという証拠はない。


その他にも,英国政府はロシアに様々な制裁を検討しているようだが,サッカー好きの私がこの事件でとりあえず懸念しているのは,今年行われるロシアワールドカップの英国代表辞退である。

 

だが,現時点ではその懸念は回避されそうなので安心である。カルチョの国イタリアに加えて英国も見られないというのは,実に悲しいことである。もっとも,イタリアの不参加はただの実力不足によるものだが。




 

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