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あえて3.11ではなく米国の貿易戦争布告のイカサマについて考える 

平成30年3月11日

 



東日本大震災から7年がたち,復興がどれほど進んでいるかは今の日本が抱える大きな問題のひとつである。

 

私は被災地出身なので,この問題には大きな関心があるが,それは後日のテーマに譲るとして,今日はあえて米国発の国際問題について語りたい。

 

8日,トランプ大統領は,鉄鋼とアルミニウムにそれぞれ25%と10%の輸入関税を課す文書に署名した。

 

ホワイトハウスによると、関税は15日後に発効する予定のようだが,カナダとメキシコは当初の対象から除外され、その他の安全保障・貿易上の同盟国も交渉次第で関税発効を回避できる可能性があるという。

 

鉄鋼とアルミニウムという,一般国民の日常生活にはなじみの薄いと思われる輸入規制措置がいったいどれだけの意味を持つのか,はじめはピンとこなかったが,どうもこういうことではないかと思う。

 

結論から言うと,今回の米国発の貿易戦争布告は,日本はもちろん,国際的な問題として,たいした大事には至らないと思う。

 

米国の貿易赤字は,日本円で年間86兆6千億円であり,うち対中国が40兆円を超えていて,統計上は50パーセント弱を占めている。

 

つまり,米国が本気で貿易赤字解消を目指すつもりなら,対中国を念頭に置いた荒療治が必要のはずである。

 

ところが,米国の鉄鋼の輸入先として,中国の割合はわずか2パーセントである。アルミニウムも9パーセントにすぎない。

 

では,今回の米国の狙いは何なのか。


8日のCNNによると,輸入制限によって国内で生産される鉄鋼の需要が増えるとの見通しから、米鉄鋼大手USスチール は,イリノイ州グラニット・シティ製鉄所の高炉の1つと製鋼設備の操業を再開し、500人を再雇用すると発表したと伝えている。

 

だが,もちろんイリノイ州を潤すためだけが貿易戦争の目的ではない。


米国のニュースサイト「アクシオス」によると,今回の貿易戦争布告は,13日に行われるペンシルバニア州第18選挙区の連邦下院補欠選挙を共和党が有利に進める目的があるのではないかと伝えている。

 

これはなかなか説得力のある情報である。この選挙区はピッツバーグ市が郊外に位置しているが,先の大統領選ではトランプが圧勝している。


ところが,同選挙区の共和党前議員がセックススキャンダルを起こして辞任し,今回の補欠選挙では共和党不利の風が吹いていると言われている。

 

ピッツバーグといえば,鉄鋼都市で有名である。なるほど,そういうことか,と納得できるではないか。

 

トランプが本気で中国をターゲットにした貿易戦争を挑めば,軽く撃沈されることは火を見るより明らかである。

 

たとえば,中国が大豆で報復すれば,米国はひとたまりもない。ハイテク産業も壊滅は必至と思われる。中国は,これらについて米国を相手にしなくても,EUを相手にすればいいだけの話だからである。

 

今年のトランプの基本戦略は,(中間)選挙に勝つこと,である。そのためにプラスになることならやるし,そうでなければ,手をつけない。

 

貿易戦争とか言われていても,実利主義のトランプが負け戦を本気で挑むわけがないのである。

 

日本国民が心配すべきは,適用例外措置の受け入れ云々よりも,その先にある米国との2国間交渉である。米国の植民地総督である安倍晋三氏が大幅な譲歩を呑んでしまうであろう懸念のほうを心配する必要がある。

 

森友問題をはじめとする諸々の安倍疑獄の行方同様に,2カ国間交渉の行方についても,国民は注視していかなければならない。




 

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